さよならの見つけ方 第1章
帰路につこうと廊下に出ると、暗い通路の非常灯がぼんやりと明るかった。






右手をチャドの左手に絡めると、チャドはゆっくり握り返してくれる。










「…学校で手繋ぐのって、何かくすぐったい」






私がそう言うと、チャドも「同感」と笑った。










夜空には小さな星がいくつか光っていて、



それを見上げて楽しそうに語るチャドの横顔が優しかった。










穏やかな瞳、



形のよい唇。










好きだなぁ、と思った。






相変わらず私は、チャドがこんなに好きだ。













「…ね、今度二人でロンドンに行かない?」










「何いきなり、どうしたの?」





チャドが私に視線を落として、おかしそうに笑う。






「いきなりじゃないよ。

行きたいなぁ~って、ずっと思ってたの。



遠出のデートって、まだしたことなかったから」










「確かに言われてみればそうだね。

じゃ、暖かくなったらいこっか」










「うん、暖かくなったら」









小さなバスケットに、手作りのスコーンとサンドイッチを詰めて。



いつものようにこうして、手と手を繋いで。










暖かくなったら






暖かくなったら――――









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