ビー玉
もう二度と、割れないで







壊れてしまわないで








あたしの前から、




いきなりいなくなったりしないで










ずっとずっといつまでも、






あたしの宝箱の中できらきらと輝いていて。


















――――もう決して、






なくしたくない人。









今、ようやく気が付いた。









あたしの大切な宝物は、昔からずっとこの人だったんだ。





























「ありがとう、けんちゃん」















そう言って泣くあたしの頭を、けんちゃんが優しく撫でてくれた。















あたしの大好きなビー玉みたいなまぁるい瞳を








眩しそうにゆっくりと細めながら。
< 63 / 69 >

この作品をシェア

pagetop