ビー玉
透明な水袋の中で泳ぐ赤い金魚をあたしの目の前にかざして











先輩は確かにこう言った。





















「真菜ちゃん、ほら。




また赤い金魚、取ったよ」






















先輩の、ビー玉みたいな、まぁるい瞳。













ずっとなくしていた、






あたしのビー玉。




















あたしの目から、小さな涙が零れた。



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