TABOO 短編集
「あー苦し。やっぱ俺はスロージョグで十分だ」
言いながらコウキたちを眺め、私の頭をなでた。
「脳内麻薬なんかで苦痛を麻痺させるくらいなら、やめちまえばいいのに」
「え……?」
「ゆっくり走るのも気持ちいいぜ。反動なんか来ねぇし」
私の髪を梳く手つきが優しくて、なんだか泣きそうになる。
「だから俺と、スローラブしよう」
「なによそれ」
泣き笑いした途端、手を握られて、
私は視界の端でコウキを捉えながら、翔の手を、強く握り返した。
エンドルフィン
END


