アウトサイダー
「私は……父に虐待されて育ちました。
そして、その手から逃れたところにいたのが、太陽――篠川さんでした。
彼もまた同じように虐待されて育ち、逃げたところでも邪魔者扱いされて……アウトサイダーだった」
「アウトサイダー、か。前に言っていたあれだな」
「はい。どこにも属することが許されない、よそ者」
「うん」と大きく頷いた彼は、紅茶を一口、口にした。
「彼は、私のために、建築家になってふたりの家を建ててくれると約束してくれました。
そして、いつしか私もその夢を追いかけていました」
「そうか。それで……ふたりともこの世界に」
永沢さんは私が話しやすいように、うまく誘導してくれる。