アウトサイダー
「彼と会う約束をした。金曜、7時に彼の家で」
「えっ……はい」
ドクドクと高鳴る鼓動。
震える指先。
この間の電話だ。
あの時、私が永沢さんになにを話したのか聞いても、詳しくは教えてくれなかった。
それは、私の不安な時間を減らそうとしてくれたからなのだろうか――。
私には彬さんがいる。
この現実から顔を背けることはできない。
「それで確認だ。
紗知は誰が一番欲しい? 誰のそばにいたい?
正直に答えて。
難しいしがらみはなんとでもしてやる。だからお前は正直に……」
誰が欲しい?
そんなことを聞かれて、頭に浮かぶのは彼しかいない。