アウトサイダー

「今日は、お話がありまして」


ソファに座った瞬間、永沢さんが話し始める。
一刻も早く、ここから逃れたい私の気持ちを知っているかのように。


「えぇ、僕の方もです。
紗知を返していただけますか?」

「それはできません」

「できませんって、紗知は僕の婚約者ですよ」


呆れたような口ぶりで永沢さんに話しかける彬さんは、それから私の方を見つめた。


「紗知。この間のことは悪かった。
くだらない嫉妬で頭に血が上って……。
もう二度としないから、戻っておいで?」


もう二度と……あの頃と同じだ。
父も母と私に、いつもそう――。


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