アウトサイダー
「私……もう諦めるのはイヤ」
私たちはいつも諦めなければ生きてこられなかった。
安定した生活も、大切な人との時間も全部。
だけど……。
「紗知のことは俺に任せてください」
太陽が正座をして頭を下げる。
「太陽くん、そんなこと……」
母が慌てて彼の頭をあげさせようとするけれど、彼はずっとそのままでいる。
「お願いします。
俺はあの時、紗知とお母さんを守れなかった。だけど、今度は必ず」
そんな義務、彼にはなかった。
だって私たちは、赤の他人だったのだから。
それでも私たちをつないでいる絆は、「血」よりも濃く――。