* pain *
「俺の部屋、

西側にも窓があればよかったのにって、

いつも思う」






いつかの夕方、京ちゃんが呟いた。






「なんで?」






本を読んでいたあたしは身を乗り出して、素朴な疑問を口にする。






「部屋の中にいても夕暮れの気分を味わえるのって、

贅沢じゃない?」






「えー、

ポスターが西日で色褪せるから、あたしはやだ」






「うわー、夢がないやつ」

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