* pain *
あたしは全然、


大丈夫なんかじゃなかった。






“助けてくれなくてもいいから


死なないで”




“化けて出てくれなくてもいいから


そばにいて”






どうしてあたしはその時、

そう言えなかったんだろう。




もしもこの言葉を言えていたのなら






京ちゃんは今も変わらず、


あたしの隣りにいてくれたかもしれないのに。







――――後悔




後になってから悔やむこと。






後から後から押し寄せてくる、津波のような自責の念は




いつの間にかあたしを軽々と飲み込んで、



沖までさらっていってしまいそうだ。








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