金色のネコは海を泳ぐ
その日の夜。

お風呂から出たルーチェが部屋に戻ると、ジュストがネコの姿でルーチェのベッドに丸まっていた。

「またか……」

どうやら今夜も一緒に眠るつもりらしい。ジュストはすでに夢の中のようだけれど。

ルーチェはジュストを抱き上げ、布団の中に入れた。すると、ジュストがゆっくり目を開く。

『ルーチェ』
「あ、ごめん。起こしちゃったね」

ジュストはベッドに座り、じっとルーチェを見つめている。

「……?」

ルーチェが首を捻ると、ジュストはルーチェの机へと移動し、箱から薬瓶を取り出してベッドに戻ってきた。

「え……ちょっ、今飲むの!?」

普段、ジュストが薬を飲んで人間に戻るのは勉強するときや食事のときだけだ。勉強はペンを持つことができないと困るし、食事も標準体型に戻すために人間の姿で食べるようにとブリジッタからのお達し。

ジュストはルーチェに答えないまま蓋を開けた。最近では器用に蓋を自分で開けて飲めるようになったのだ。

「待って!ジュスト、ネコの姿じゃないなら自分の部屋で寝なくちゃダメだからね」

ルーチェはジュストの手を止めて、そう言った。
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