金色のネコは海を泳ぐ
その日の夕食はちょっぴり焦げた白身魚のムニエルと変な形のパン、ドカッと豪快な大きさのじゃがいもやにんじんが入った野菜スープとなった。

最後のお皿をテーブルに置いたジュストはニッと笑ってルーチェを見た。

「見てよ、ルーチェ!僕、ご飯が作れるようになったんだよ!」
「へぇ、ジュスト、すごいじゃない」

アリーチェが驚いた顔をして、席につく。

まぁ……初めてにしてはよくできているのだろう。ブリジッタが手伝っていたし、味も問題ないと思われる。

「ふふっ、今日は洗濯や掃除も手伝ってくれたのよね?ジュストくんはいいお婿さんになるわよ」
「本当!?僕、ルーチェの婿になれる?」

ブリジッタが褒めると、ジュストは鼻歌を歌いながら席についた。

「ルーチェ、食べてみて。あーんする?」
「しないわよ……ていうか、なんで料理?」

“あーん”をどこで覚えたのかは大体予想がつくので聞かないことにする。リビングのテーブルにブリジッタの雑誌の最新号が置きっぱなしだったからだ。

「僕、婿修行始めたの」
「そうなのよ。ジュストくん、勉強も一生懸命頑張っているし、家事も初めてなのにとっても上手だったのよ。背も高くてカッコイイし、こんな良いオトコはそういないわ。ね、ルーチェ?」

何が「ね?」なのだろうか……

ルーチェはパンを千切りながら眉を顰めてブリジッタを見た。ちなみにグラートは先ほどのダメージが大きいらしく、1人落ち込んでいる。

結構、繊細なのだ。
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