Last flower【執筆中】
神様は、いじわるだ。カスカは思う。
 
なんの未練も残さずに、私は自分自身に罰を与えて

天に召されたい。
 
それなのに、こんな時に、恋をした。
 
カイに対するそれよりも、

うんと深遠でうんと息苦しい恋をしてしまった。

 

相変わらず、今日も雨はやまない。

いつものようにユルカとカイとスイムに囲まれて

まだ吸い慣れない、チャルが遺した煙草に火をつけて、

窓辺を見ていた。
 

薄荷の匂いが部屋中に充満していく。

すうっと冷たい煙が、喉を通る。


 
その時、ノックの音がした。

ユルカが立ち上がり、ドアを開けた。

そこに立っていたのは、アンコ、うそつきブルー、

そして小さな子供たちが数人。

「カード、見たけど」

ブルーが、普段よりも幾分低い声で言った。

「あれだけじゃ、納得できない。

なんで私たち、夜中に集合するの?なんのため?」

続いて、アンコがおどおどしながら言った。

「アンコも…アンコも、です。

…mother様に、バレたら、怒られちゃうこと、

あんまり、したくないです」


カスカは煙草の火を消して、

ユルカの側にゆっくりと歩いていった。

「あんた達さ」

ブルーと、気弱なアンコの視線、

それから小さな子供たちの視線に射抜かれるような思いで

それでもカスカはきっぱりと言った。

「このままここにいたら、殺されるよ。

生ゴミみたく、処分されるのよ。

…それでもいいんなら、集まらなくっても構わない。

でも私は嫌なの。

こんなところで人生が終わるなんて、

そんな不条理な話って、ある?」


ちょっとはプライド持ちなさいよ。


カスカの声は、きんと冷え渡り、

その場にいるみんなが口を閉ざした。

ある種の迫力に、気圧されて。
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