恋の訪れ
「あっ…いや、気にしないで下さい」
「気にするなって言われてもなぁ…まぁ確かに悪魔チックなところはあるけど」
「やっぱあるんですね…」
そう言ってるサクヤ先輩は危険ですけども。
「だってアイツ、俺にすげー貸し作ってるもん」
「貸し…ですか?」
「そうそう。あと返してもらうのどんくらいかなー…」
サクヤ先輩は数える様に指を一本一本折り始めた。
「なんの、ですか?」
「え、言わなかったっけ。女がらみって」
「あー…聞いた様な」
「どんなのか聞きたい?」
「いえ、興味ないですから」
「そう。ま、そのうち莉音ちゃんにも分かるよ」
「別にいいです」
「そう?残念」
って、別に全然残念じゃないし、本当に興味すらない。
むしろ聞いてこれ以上悪魔だなんて思いたくもない。
「…おい、サクヤ!手伝えって!」
遠くのほうから聞こえた声に視線を向けると、坂を降りた河原付近でタツキ先輩が声を上げてた。
「はいはい。莉音ちゃん行こっか」
サクヤ先輩に頷き、みんなの近くまで向かった。