恋の訪れ

結局その次の日は休んでしまった。

心配性の真理子から大丈夫?って連絡が何度もあり、さすがにその次の日は学校に行ったんだけど案の定、気分は優れなくて気分が重い。


正門を目の前にして立ち止まってしまった。

行こうか、行かないか、どうしようかをこんな所で悩んでしまって――…


「…莉音?」


不意に聞こえた声にゆっくり視線を向けると、ヒロ君が居た。


「……」

「おはよ」

「…おはよ」


ヒロ君は…


「体調悪いのか?昨日来てなかったみたいだし」


あたしに話した。

話さないって、言ったのに…

でも話してくれた事に今は喜びを感じないのは何でだろうか。

きっと気分が悪いからだ。


「あー…うん。もう大丈夫」


だけど、あんな前みたいに嬉しそうに話せなくなったのは何でだろう。

ヒロ君の事が分かんない。


いったいあたしを何だと思ってるんだろう…


「あまり無理すんなよ。莉音は頑張りやだからな」


別に頑張りやなんかじゃない。

ただ、頑張ってただけ。


ヒロ君に好かれる様に、ただ頑張ってただけ。

そんな事も分かんないの?


なのに、ヒロ君を前にすると安心しちゃうのは何で?

やっぱ好きだから。
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