かわいい王子VS鈍感な姫
「郁ちゃん、俺も行っていい?七海のこと心配だし…。」
「うん!いいよ!郁はそのつもりだったし!」
え!?
「良平は部活に戻るべきなんじゃ…!」
「大丈夫だよ。加賀先輩が七海が無茶しないように見張り頼まれたからさ!」
おいおい、見張りって…。
俺、悪者みたいじゃん…。
…結局、みんなを巻き込んじゃったなぁ…。
「…ごめん…。」
俺は謝った。
俺には今この言葉しか言えない…。
「七海が言うべき言葉は…『ごめん』じゃないだろ?」
え…?
「良平くんの言う通りだよ!他にもっといい言葉があるでしょ?」
『ごめん』以外に…俺が言う言葉…?
2人の顔を見ると、満面の笑顔だ。
あぁ、そうか…。
俺が今言うべき言葉は『ごめん』じゃない。
俺は作り笑顔なんかじゃなくて、心からの笑顔で言った。
「…ありがとう…!」