かわいい王子VS鈍感な姫
「はぁはぁ…七海…!探したぞ!」
探した…?
良平も郁も…俺を探しに?
でも…
「…なんで…?」
「ななちゃん、加賀先輩に…はぁはぁ…何て言って…帰った…?」
「えっと…先生に送ってもらうかって言われたから、断って…」
だったよな…?
「じゃあ、その理由は何て言ったんだ?」
「…親に迎えに…あっ…!…もしかして…加賀先輩に…?」
「あぁ。加賀先輩に『七海はどうやって帰ったんですか?』って聞いたら、親に迎えにきてもらうって言ってたって。」
良平と郁には通用しない嘘だったな…。
「ななちゃんのお父さんとお母さん、仕事でしょ?なのに、迎えに来るなんておかしいもん…。だから…心配になって…。」
2人は俺の親が仕事なのを知っているから…。
これ以上、迷惑も心配もかけたくなかったのに…。
こんなに息がきれるまで走って探しにきてくれて…。
「ななちゃん、郁のお母さん呼んだから…1回家に帰って病院に連れてってもらおうね?」
郁…。
「…うん…。」
俺はここで断ると、また心配かけると思い承諾した。