out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
「あいつね。施設にいた頃何度か自殺未遂してんだよ。

そんなふーに、見えないよな。俺らも最初は信じなかったよ。

でも…」


「?マキちゃん?」

「あ…」

「なに?どうかした?」

「ううん。なんでもない」


さっきのテツ君の言葉が、脳みそにペッタリと貼りついて剥がれない。


「そう。よかった」

何も知らない、いとしい笑窪の男の子が、私のくちびるに優しくキスを降らせる。

さりげなくその首筋に手をあてると、ミミズ腫れのような跡に触れた。


「ここに来てからも、何度かあったんだ。病院でもらう薬、一気に飲んだり

…首にナイフで傷つけたり」


…ああ。


本当なんだ。


本当の、ことなんだ。


「それで…あいつの彼女になった女の子は、みんな泣かされる。

怖くて、あいつから離れてく。でも、一人だけ例外がいた」


「…例外?」


私は、その先を思い出すのが怖くなって、思わず重ねたくちびるを、

自分から強引に離してしまった。


「マキちゃん?」

カオル君の、目も見れない。「…ごめんね…」

でも。


「…好きだよ、カオル君。本当に。本当に、大好き」


怖いけど…いつか、泣くかもしれないけど。





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