そしてキスからはじまった
「分かるよ・・人の気持ちは思うようにはならないものだ。・・

ジュリア・・ここに君の契約書がある。ここに署名をすれば君は自由だ。」

「・・自由?」

「ああ・・契約は終了する・・孝が君との契約を買い取った」

「買い取った?」

「ああ・・買い取ったという言葉は正確ではないか・・
孝は私の後を継ぐためにアメリカに留学することになった。君の残りの契約期間を孝が代わるだけだ・・孝は私の仕事を次ぐつもりだったから半年それが早くなっただけの事

君が気にすることはない・・孝が望んだことだ・・君を自由にしてフランスに帰らせて欲しいそうだ

ごめんと言っていたよ。」

「ごめん・・なんて」

ボスは私にペンを渡して契約書の署名欄を指差した。

「ここに名前を書いて・・孝の気持ちを受けとって欲しい」

「はい」私は契約終了欄に名前を書いた

「これで私との契約は終わった。私にとって君は娘のような存在だったよ。幸せになって欲しいと思っている。

お母さんの看病は大変だと思うけど体を壊さないように・・

ここに通帳がある。中には私がほかの子にもしてることだけど給料の一部を毎月積み立てたもの

私からのお見舞い・・そしてこの150万は君のファンからだ・・

本人が名前を言わないで欲しい・・君の借金をこれで返して自由にしてあげて欲しいと持ってきたものだ

君の借金には使わなかったからここに入金しておいた。これからのことに大切に使いなさい。」


「ファンって?あの私に乱暴した」
ボスは笑って
「まさか・・悪かった・・
誤解するような言い方して
あの男は逮捕されたよ・・また女の子に乱暴しようとしてね。

それも君のファンのおかげだ・・」























< 138 / 274 >

この作品をシェア

pagetop