そしてキスからはじまった
バイト先の人だろうか?

バイト先?

紫音のバイト先のカフェは夜は日本食のレストランバーになるんだった。

私のこんな有り合わせの材料を使った料理なんて嬉しくない…

きっと彼女の方が美味しい料理を紫音に食べさせられる…

バカだ…私…。明日私が食べよう…

料理を冷蔵庫にしまいお風呂に入って湯船に浸かって泣いた。

「紫音…しおん」

ベッドにいったら紫音は軽く寝息をたてて眠っていた。

彼女の香りを漂わせながら

その香りに耐えられない私はソファーで膝を抱えて横になった。

いつまでたっても眠れなかった。

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