そしてキスからはじまった
俺は年明けの新学期アメリカへ行くことにしていた。
本当はもっと前に行くはずだったんだけど高校に入ってからはルイのこと
ジュリアに会ってからはジュリアと離れたくなかったから
でも・・そのジュリアはいない
俺は逆らってきた未来に従ってみようと思った…
ジュリアのおかげ…俺は恵まれすぎているのが身に染みてわかった・・

生活に困らないだけのお金・・面倒見てくれる人たちだっている
人より恵まれた将来だって手に入れることができる・・

そんな俺にルイが教えてくれた。・・
「ジュリアから連絡があった・・母親が亡くなったそうだ。
ジュリアは身寄りがないから一人ぼっちになってしまったそうだ。
かなりさびしそうにしていると思うよ」と

俺は留学先をフランスに変えてほしい。一年だけでいいんだ。日本に帰ってきていた親父に頼み込んだ。
親父はじっと俺を見て、呆れたように
「一年だけだ・・それ以上は待たない」
そう言って許してくれた。

あんなことをした俺は彼女に嫌われているかもしれない

ジュリアのそばにいてあげたいんだ・・

俺は少したまった金とパスポートを持ってフランスへ旅立った。

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