そしてキスからはじまった
病院に着くとすぐに具合が嘘のように良くなった…
簡単な検査をされ、少し休むように言われた。
何かに誘われるように中庭に来た…
桜の木の下に手を広げてたたずむあの子…いるはずないのに夢だろうか…
「おうか…」そう呼んでしまった。驚いてこちらを見る彼女…
泣きそうな顔…相変わらず美しい…
夢だろうか?
彼女は微笑んで人違いだと言った。
自分はジュリアだと
よく見るとあの子とは似ているが少し髪と眼の色が金色に近い。
桜花も日本人離れした容姿だったけど彼女は外国の血が入っているのだろう
そんな事を考えながら私はまだ自分の事を俺と言っていた昔の事、いまだ忘れられない彼女との事を思い出していた。
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