そしてキスからはじまった
それから1ヶ月過ぎた頃、ひょっこり彼が店に現れた。
「やあ」と手を上げて近づく彼にみんな注目をする。
そんなことは慣れてるんだろう。全然、気にしてない。
私は「今日は何をお求めですか?」
分かっているのに聞いてみた。彼は少し赤くなった。
そうこの顔が見たかったのよ。
「指輪を見せて欲しいんだけど」
「誕生日のプレゼントですか?」
「いや、結婚を申し込みたいんだ」
「結婚?」まだ若いよね。
「俺の誕生日に申し込みたいんだ、8月なんだけどそれまでに色々見ようかなって」また照れている。
「どんなのがいいの?彼女はどんな感じの人?」
「綺麗で可愛い、いつだか子供に花の精って言われてたな」
「花の精?」ジュリアみたいじゃない
「この指輪はこれだけ?」
「このシリーズはこれだけだけど」
「そうか…残念だな、桜の花がいいんだけど」
「桜?」
「知らない?」彼は携帯を操作してハイって私に見せた。
「可愛いい」
「だろ」何か偉そうじゃない
「ちょっと借りていい?」
私は携帯を持って店長の元に行った。
私は自分の提案を彼女に伝えて承諾をもらって彼の所に戻った。
「ありがとう。この花を使って新作を作るからそれを気に入るか見てもらってもいいかな?」
「そうか…悪いな」
「ううん…店としても新作は作りたかったから」
「出来たら知らせて」
と携番とアドレスを教えてくれた。



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