そしてキスからはじまった
女の子…可愛い靴下とミトンを編もう…後、おくるみも

そんな事考えて幸せな気持ちだった…

そして私は今、心臓の診療を受けている。

はぁーと先生の溜息を聞くたび良くないのだろうか?と不安になる

「ジュリア…痛みや呼吸が苦しくなったりしない?」
「…はい」
「帝王切開で子供を産んで直ぐに治療を始めないか?…このままだと君は…」
「先生…ごめんなさい…この子はまだ産みません。この子が産まれたいと思うときまで…
死ぬのは怖くない訳ではないけどもう決まってるそんな気がするの」

先生は「そんな弱気でどうするんだ」大きな声を上げた。
こんな事を言うとまた怒らせてしまうかも
ふぅと息をはいて

「先生にお願いがあります。」

私は先生に宝物の里親を探して欲しい。先生が信頼できる人…で
そして私の臓器は優先的に病院の子供達にあげて欲しいと話した。

「…君は…どこまで」
先生は悲しそうに顔を歪めた。

「先生…私はあの子達に幸せになって欲しい。私ができるのはそれくらいだし
それに私はあの子達の中で生きていける…すごく嬉しい事なの」

「…はぁ…決心は変わらないの?」先生は私の頬に手を添えて尋ねる
私は先生をじっと見てうなづいた。
先生は私を悲しそうに見て頬から手を離し、机に体を向けて
「体に異変がある時は必ず言う事、小さな事でもだよ。良いね。」

「はい…ありがとう先生」




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