そしてキスからはじまった
部屋を出てあの女を追いかけた。

階段?だから突き落すと・・

ドンと女が体当たりした・・ジュリア?

「ジュリア」俺は叫んで落ちていくジュリアの前に回りこんだ。

左手をジュリアの腰に回し階段の手すりに右手を伸ばした。ぐっと力を入れて手すりをもちスピードをできるだけ落とした。

最後のほうの階段の上に落ちた時にグキっと音がした。手すりを持った右手が折れたな、階段に着いた足も・・

気持ちが高ぶっているせいかあまり痛みを感じない。

ジュリアは大丈夫か?

「ジュリア」と呼んでも返事はしない・・気を失っているのか?

俺は動く左手で抱きしめたときの違和感の正体を確かめた。

ジュリアからは血も何も出ていないようだが大丈夫なのだろうか?

ジュリアを抱きしめていた俺に「離してください。」医師は冷たくいい彼女をストレッチャーに乗せて連れて行った。

俺は連れて行かれる彼女を見ながら別のストレッチャーに乗せられいろんな検査を受けた

検査を受ける間にだんだん痛みがひどくなってきた。

やはり右手と左足は折れていた。背中を打ったときに背骨を傷めていた。頭は打った覚えはないが一番に調べられたが異常が無かった。これから手と足の手術をするそうだ。全治一か月と言われた。

俺はジュリアの具合が気になって「彼女の具合はどうですか?あのおなかの子供は?」

「彼女?ああ大丈夫です。お腹の子も彼女自身も大したけがもしてませんでした。」

30半ばの男の医者は冷たくじっと俺を見て
「ジュリアを助けてくれてありがとう。」と言われた。彼はジュリアの何?

お腹の子は俺の子・・だったら彼女は何故いなくなったの?

俺の子じゃないからいなくなったのか?

そんなことを考えながら効いてきた麻酔のせいで意識を手放した。





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