そしてキスからはじまった
階段から落ちて気を失ってる間に私は心臓と腹部の検査を受けていた。

どちらも異常はなかった。

もし紫音が助けてくれなければおなかの宝物は無事では入れなかっただろう・・

そして私も・・・

検査が終わって目が覚めた私は女医先生に検査結果を聞いた。

そして今、緊急手術が終わってベッドに横たわる紫音を見ている。

紫音は右手と左足を骨折していた。背骨を打っていたが折れたりはしていなく頭も打っていなかった。

これぐらいで済んで奇跡的だと先生は言っていた。しかし、足は複雑骨折していて手術が必要になった。


病室の外から青さんの声が聞こえる「二人ともありがとう。仕事の途中なのに」

「いえ、お役にたててよかったです。」
「君たちのおかげで息子もすぐ回復すると思う。」

紫音の手術に血が必要になって青さんはどこかに連絡して彼らを呼び寄せた。

見るからに屈強そうな男の人たち、特別な人たちで彼らの血で紫音の回復も早まるよと青さんは私に言った。

私を突き落した彼女はあの後、錯乱状態になって別の病院に連れていかれたそうだ。

落ち着いたら警察で取り調べを受けるだろうと・・

青さんに私は足を滑らせて階段から落ちたと言った。

自分の彼女が私を突き落して罰せられるなんてかばってくれた紫音に申し訳ない

そしてなにより私たちの関係を青さんに知られてしまう・・

でも青さんは目撃者は大勢いるからかばっても駄目だよと言った。






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