そしてキスからはじまった
その夜から私は紫音の横に寝るようになった。
次の日には部屋に入れれる最大の大きさの新しくダブルのベッドを病室に入れてもらった。

片時も離れたくないという紫音に抱きしめられて・・
紫音はけがをしているので前の様にはいかないけど

私も紫音と離れたくない・・

気がかりはサラのこと・・一人で寝るのを寂しがるのではないか・・


「ジュリアもこの部屋で一緒に寝よう。大きいベッドも入れてもらうし」
「でも・・」と入り口の方を見ると

セラが開け放った部屋の入り口で心配そうに様子をうかがっている。いつものぬいぐるみを抱いて・・
きっと心配になって見に来たんだろう・・なんてかわいい。

「ジュリア?どうしたの?あの子はたしか親父が抱っこしてた」
「サラっていうの・・いつも寂しい時に一緒に寝てたから」
「・・そうかジュリアが俺とここで寝るとあの子は一人になるからかわいそうだと」
「うん」
「じゃああの子もここで寝ればいいよ。真ん中に寝ればいいよ」

病室の入り口から声がした。
「紫音,僕これから警察の方に行くからこれで帰るよ」
「あぁ気を付けて」
彼はサラをじっと見た。
「どうした?ショーン」
「なんでもない・・じゃあ。また」
立ち去ろうとした彼に
「お兄ちゃん?」
サラが声をかけた。



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