そしてキスからはじまった
しばらくいつも通りの日々が続いた。

その日は新しい振り付けでリハーサルが延びてしまった。

焦ってシャワーを浴びてライブハウスに急いだ。


紫音に早く会いたい・・

道路に止まっていた黒い車から急に私の前に背の高い男が出てきた。

「きゃっ」

あっこの前の人だ。またニヤニヤ笑っている・・


「待ってたよ・・店の時間まで付き合って・・お金は出すから」

と財布を出して私に見せる。お金さえあれば付き合うと思ってるのか

バカにしてる。

「わ、私・・お店以外にお客さんに会いません・・

この前もお断りしました。ごめんなさい。」

と少し彼にきつめに言った。

その人は今までに見せたことのない怖い顔で私を見た。


私は頭を下げて歩いて行こうとした。


「うっ」何?

後ろから手が伸びてきたと思ったら何かを口に当てられた。


私の意識はそこで途切れた



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