*お向かい彼氏*



「きたよー」


「うん、いらっしゃい」



復縁してから何回目かの光輝の部屋。



今日から日曜まで…ここに泊まるんだよね?



色々思うことはあるけど、単純に長く過ごせるって思うとテンションあがるかも!


「…荷物少なくない?」



部屋の中でパソコンを見つめていた光輝はあたしに目を向けて少し笑う。


「えーだって、必要になったら自分の家戻ればいいかなって」



「ひかるらしいけど、俺と過ごす時間が減るじゃん」



「へ!?そんな…数分の話なのに」



「俺は1秒だって長くひかるといたいよ?ひかるは違うの?」



手を広げておいで、とでもいうようにあたしに優しい眼差しを向ける。



「……ちがくない!」



荷物なんて放り出して、座ってる光輝の胸に飛び込んだ。


あー…あったかい。いい匂い。落ち着く。



「…またこうしてひかるのこと抱きしめられるなんて、思ってなかったな」



「ふふ、今同じこと考えてた!」



「笑いごとじゃないって」



むくれながら言う光輝、かわいい。


今年24になるっていうのに、ずるいなー


















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