時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「本当は、こんなこと僕が言うべきことじゃないんだろうけど……」
俯いた沖田がボソリと呟いた。その表情には少し影がある。
『沖田さん??』
「……とにかく!!自分の意思をはっきりしなよね」
『あ、は、はい』
その会話の後、どちらも口を開かなかった。微妙な空気にどうしようかと南が悩んでいると、よく知った声が部屋に近づいてきた。
「あ、いたいた!!大丈夫か??」
ヒョッコリと顔を出したのは、藤堂だった。南はホッと胸をなでおろした。