時を越えて~タラシ女子と新撰組~
沖田side
さっき、僕はなんていおうと思ったんだ。
先ほどの自分の考えていた事に対して、眉を寄せた。
“町娘の子と、恋仲になったりしないよね??”
当たり前じゃないか、彼女は女の子なんだから。そう何度言い聞かせても、ドクリッと心の臓が嫌なうち方をする。
この前、待ってるなんて格好いい事言ったのに……。今の僕、凄く格好悪い。
この気持ちは何だったっけ??
そうだ、片華太夫と南ちゃんが一緒にいたのを見たときと同じ感情。これは――――嫉妬だ。
「どんどん、嫌な奴になっていくな。僕」
自傷の笑みが、沖田からこぼれた。