依存症なあたし様



『あの、今たまたまコンビニにいた者なんですが、向かいの公園で黒いワゴン車からボロボロの女の子が出てきたのを見たのですが。』

「ちょっ、かおーーーングッ」


何してんの!と慌てて止めようとしたら、口を馨の手で塞がれた。


『ーーーはい。〇〇ナンバー、5・xx-xxです。はい。コンビニ内にいた20代女性です。ありがとうございます、お願いします。』


そう言って馨は電話を終えた。


そして雪を見下ろし…


『ごめん、あたしのせいで雪がこんなふうに…あたしがあの時正義感ふりかざさなければ、はぐれなければこんなこと起きなかったのにっ…』


と悔しそうに頭を下げた。


雪はそんな馨を無表情で見つめていた。



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