依存症なあたし様
その日からだろうか。
クラスの雰囲気も部活の雰囲気もガラリと変わった。
なぜか雪の身に起きたことが噂になっていて、馨への攻撃が始まったんだ。
詳しいことはよくわからないけど、相当酷いことをされ、酷いことを言われたみたいだった。
馨も笑うことがなくなり、俺と話すこともなくなった。
***************************
「雪は俺たちの中で忘れちゃいけない存在なんだよ。」
『そんな、ことが…』
終始無言で俺の話を聞いていた綾は、なんとも言えない顔をしていた。
まあ、こんな話されても反応に困るよなぁ……
このことを誰かに話すのは初めてだった。
『ゆずは、さ』
「ん?」
『雪って人のこと、まだ好きなの?』
はいっ?
どうしてここでその質問がくるんだ……
「好きじゃないよ」