恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「お、お見送り……」
「んなのいい。
どうせ明日も会うんだ」
そんなに気を遣わなくても大丈夫だ。と、煌くんは言った。
それから会話がなくなって、どうしたらいいかわからなくなった。
煌くんの上に座っているこの状況で、心臓が高鳴らないわけがない。
どうか、煌くんに伝わりませんように………
「体……大丈夫か?」
静かな中で先に口を開いたのは、煌くんだった。
「うん……まだ、力は入らないけど…大丈夫」
煌くんを見て言うと、煌くんは笑った。
この顔……好きだな………
と、しみじみ思った。
「聞いて……いいか……?」