恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
リビングの扉が少し開いていたから、そこからリビングを除き見た。
テレビの音が聞こえる。
そっちに視線を送ると、どんな番組か分からないけど、確かにテレビはついていた。
それと、笑い声………
きれいな声で、大笑いをしている。
どんな人かとみようとするけど、この隙間からじゃ……わからない。見えない………
ど、どうしよう………
これは、中に行くべき?
でも、行ってどうするの?
煌くんとの関係を聞く……?
一緒にテレビみる……?
そんなこと………出来っこない………
煌くん……この人………誰…?
扉の前で、中に入ることもできずに、泣きそうになった。
もしかして……わたしにあんまり触れてこないのは………この人がいるからじゃ………
そ、そんなの………いや………
子どもっぽいわたしより、大人できれいな人が……煌くんは、好き……?
「っ………」
泣くのを堪えていると、突然、目の前が明るくなった。