クールな王子は蜜の味
インターホンが鳴り、

外に出てみると、うちの制服を着た

女子が数名。

・・・

見たこともない女の子たち。

私は首を傾げながら、

問いかけた。


「…誰ですか?」

「誰だっていいじゃない?

そんな事より、うちの学園の王子様を

2人も横取りするなんて、いい度胸してるじゃない?」


「横取りなんてそんな!

私はそんなことした覚えありません」


「うっさいわね!

アンタに覚えがなくても、

現に、2人とも、

アンタに丸め込まれてんじゃない?!」


「・・・」

黙り込んだ私に、

怒鳴った女子が、胸ぐらを掴んだ。

私は今にも殴られそうになるのを

何とか避ける為に、

その女子を突き飛ばした。
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