クールな王子は蜜の味
が?!

・・・

突然、目の前に差し出された

一つの箱。

それはまさしく、

トランプの箱。

・・・

一気に恐怖感から救われ、

その場に座り込んだ。

・・・

「いいだろ?勉強なんかより」

そう言って笑った木山先輩。

・・・

私もその笑顔に釣られて、

笑ってしまった。

・・・

「・・・いいですよ。

その前に、一つ条件が」

私の言葉に、木山先輩は、

首を傾げる。

「なんだよ?」

「・・・名前。

先輩の名前を、私、知りません」

・・・

私の言葉に

納得したようだ。
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