クールな王子は蜜の味
おデコをさすっていると、

私の手を引いて歩き出した。

・・・

「三浦先輩・・・」

「なんだよ」

「さっき・・・」

「・・・ん?」

「寧々って、言いましたよね?」

「///!!」

・・・

そう。

私は聞き逃さなかった。

智也が初めて、私の事を、

寧々って、言ってくれた。

・・・

「聞き違いじゃねえ?」

私から目線を逸らして、

赤い顔を隠す智也。

・・・

いつもクールであまり

感情を表に出さない智也なのに、

その顔が可愛くて、

私は思わず・・・チュッ。

・・・

生まれて初めて・・・

男の子のホッペにチューをした寧々。
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