アカイ花†Vermilion Flower
「忘れてないよ
だったら、電話ぐらいして来てよ」
「何で俺が、俺はどっちでもいい
あっ、明日はここから学校行くぞ
部活はあるからな
朝、起してくれよ」
そう言うと、浅緋は、ごろーんとベッドに寝転がった。
私は、浅緋の傍に座った。
「うん、いいよ
そうだ、また、さっきの話みたいに
寝坊して、福原先生に代理顧問を
任せるわけにはいかないもんね
また、デートに誘わなきゃ
いけなくなるし、ねっ?」
私は語尾を強め、浅緋に怒った素振りをしてみせた。
幾ら理由があったとしても、女教師と二人きりはダメでしょう。
誤解だって招くかもしれない。
マットに手を置いて体を支えている私の手を取る、浅緋。
私は浅緋の体の上に、自分の体を重ねた。