魔法?そんなのありえないっ!?




ぽけーっと姿の見えない人達の
話を聞いてると、
不意にイケメンが見えた。



当たり前だけど、遠いから
姿が小さい。
でも、日本では珍しい
純粋な金髪はよく目立った。



え…どうやってあがんの?



とか、思う間もなく
ソイツは…飛んだ!!



いやいやいや。
…何でもありか!


ていうか、なに。
普通に飛んでますけど、
それなんですか。
武空術ですか??



「よいしょっと。
待たせたな。ほら、行くぞ」



窓枠に片手と片足をかけ、
左手を私に差し伸べる格好は
まさしく、漫画やアニメで
見るアレだった。



まさか、私がそんな事を
される日が来ようとは…



あんな、飛んだり下りたり
ありえない事をするこの人の
手を取るのは、すごく不安で
勇気がいる…。



でも、こうやって笑顔で
少しの時間でも
名前も知らない私の為に
費やしてくれようとする
この人の事を信じたい。



そう思いながら、
この人の手を取った。



「よしっ、じゃあ行くかっ!」



私はこの人の笑顔に…
少し惹かれてしまったみたいだ。











< 16 / 27 >

この作品をシェア

pagetop