今日も、明日も、明後日も
「なので、最低限家事は覚えて貰わなきゃ困ります」
「はーい、じゃあちょっとずつ教わりますか……」
私が容赦なく教える姿が想像つくのだろう。伊織さんは、まいったように苦笑いで頷く。けれど、不意にへへっと笑うその顔。
「でも嬉しいなぁ」
「家事分担がですか?」
「違う違う。そんな話を鈴ちゃんがしてくれるなんて」
「え?」
「だってその言い方だと、俺との結婚の話考えてはくれてるんでしょ?ちょっと前までは無理の一点張りだったのに」