今日も、明日も、明後日も
真っ暗な部屋に灯るロウソクの火。そんな居間の真ん中で、毛布にくるまるその姿。
「布団、ここに置いておきますね」
「うん。ありがとー」
客間から持ってきた布団を一組、部屋の隅へと置いて私はいつも通り彼の向かいへと座る。
「でも本当にこの部屋で寝泊まりでいいんですか?客間ありますよ?」
「うん、こっちでいいよ。千鶴子さんがいる部屋の方がよく眠れそうだし」
笑いながらチラ、と見たのは、私の後ろにあるおばあちゃんの仏壇。
……やっぱり、変な人。
仏壇のある部屋のほうが眠れそうなんて、普通の人ならきっと言わない。けどそこがまた、伊織さんらしくて安心する。
一瞬黙ったふたりの間に、先程はテレビの音や会話で気づかなかったけれど、窓の外では雨や風の荒れた音が響き渡る。