今日も、明日も、明後日も
「……なぜそんなことを私が知っているかと言うと、6歳くらいの時にそれをわざわざ丁寧に嫌味たっぷりに教えてくれた親戚がいまして」
「……」
なぜ自分には両親がいなくて、おばあちゃんの元にいるのか。それらすべてを、まだ何一つ知らなかった頃。
法事で家に来ていた親戚のおばさんは、笑顔で近付いてきて言った。
『あなたの親はね、あなたを捨てたのよ』
『すてた……?』
『えぇ。おばあちゃんもあなたのせいで沢山苦労したし、これからも苦労する』
『わたしの、せいで……』
『そう。だからいい子にしてなきゃダメよ?うるさくしない、ワガママも言わない、贅沢をしない。じゃなきゃおばあちゃんにも捨てられちゃうわ。あなたみたいな子、誰からも愛されないんだから』
両親が私を捨てた。おばあちゃんは私のせいで苦労する。
残酷で間違いはない、事実。