危険なオアソビ【甘々小説】
あたしの気持ちなんか知らずに……
私は恭平と巡り会う。
「ねぇ、あれ。恭平さんじゃない?」
放課後。
麻美が窓の外を指差し、私に手招きする。
……自分の目を疑いたい。
外にいるのは、確かに恭平だったから。
「恭平さん、由奈待ってるんじゃない?」
門の塀に体をもたり、すれ違う人みんなが恭平に振り返る。
一際、恭平の容姿が輝いているんだから。
仕方がない。
「ちょっ。由奈!?」
私は走り出していた。
走って走って、向かった場所は学校の門にいる…
一人の男の影。
「あ…由奈ちゃ…」
「何で来てるの?」
恭平は私の言葉に、笑顔が滅み、軽く溜息をつくと私に近付いた。
「由奈に会いに来たんじゃん。分かんねェの?」
