茜色の君が好きで。

「学、お前、あの店に行くの平気なのか?」



ある日、兄貴が俺にそう言った。



「平気だよ。
俺、別に女の子は興味ないし。

……兄貴もだろ?」



「俺のせいか?

俺があんな所に連れて行ったからか?」



「…いや、兄貴のせいじゃないよ。

俺は小さい時から弓弦の事しか見えてないんだ。
それって、恋愛感情、なんだよな。

だから、それを気付かせてくれた兄貴に感謝してる。」


「……学………。」


「今、弓弦と離れて、はっきり自分の気持ちを自覚したんだ。

男同士のそれがいいか悪いかはわからない。
世間的にどうなのかも。


でも俺はきっと弓弦を想い続けるよ。
たとえ報われないとしてもね。


辛くなったら兄貴に相談するよ。」



「…学。話しならいつでも聞くよ。
だから、一人で悩んだりするなよ。
キャパオーバーして泣きたくなったら我慢しないで俺を頼れ。」


「ん。わかったよ。ありがとな。兄貴もな。」





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