闇夜に真紅の薔薇の咲く
相変わらず針のような女子からの視線を浴びて、朔夜はいつも通り登校する。
途中で会った柚梨と共に教室に向かうと、クラス全体が妙に浮足立っていることに気がついて二人ともほぼ同時に首をかしげた。
「何か楽しいことがあるのかな?」
「さぁ?」
入り口で突っ立っている二人に気づいたのか、普段仲良くしている女子数人が手をあげて声を張り上げる。
「あ、朔夜ー! 柚ちゃん! おはよー」
「おはよう!」
「おはよ」
彼女たちの元まで駆け足で向かうと、みんなニッコリ笑ってそれぞれの挨拶を交わす。
それが一通り終わった所で、一人の少女が身を乗り出した。
肩までの少し明るめの茶色の髪は、三つ網をカチューシャのようにしてある彼女は浅木陽雫(アサギ ヒナ)。
クラス一の元気な少女だ。
「ねね。二人は男と女、どっちだと思う!?」
「え。何が?」
「転校生! 今日、うちのクラスに転校生が来るらしいのっ。あたしはやっぱり女の子がいいなー……。笑顔の似合う元気な!」
キラキラと目を輝かせながらそう言う彼女に、先ほどまで髪の毛をいじっていた少女が呆れたように陽雫に視線をやる。
「あんたみたいな女子が増えるなんてゴメンよ。ただでさえ騒がしいって言うのに……」
「何よそれ! そう言う、麗はどっちが良いの?」
「わたし? わたしはやっぱり男よ。大人な男がいいわ」
「……相変わらずだね」
妖艶に微笑む彼女は、朝比奈麗(アサヒナ ウララ)。
肩までのダークブラウンの髪はカールがかかっており、薄いメイクしか施していないその顔はとても大人っぽい。
そんな彼女に呆れたような視線を向けながら、陽雫はこちらに勢いよく振り返る。
その瞳はいつの間にか輝きを取り戻しており、彼女はずいと何故か朔夜に詰め寄った。
胸の前でぎゅっと手を握られ、そのあまりの迫力にのけ反る。
途中で会った柚梨と共に教室に向かうと、クラス全体が妙に浮足立っていることに気がついて二人ともほぼ同時に首をかしげた。
「何か楽しいことがあるのかな?」
「さぁ?」
入り口で突っ立っている二人に気づいたのか、普段仲良くしている女子数人が手をあげて声を張り上げる。
「あ、朔夜ー! 柚ちゃん! おはよー」
「おはよう!」
「おはよ」
彼女たちの元まで駆け足で向かうと、みんなニッコリ笑ってそれぞれの挨拶を交わす。
それが一通り終わった所で、一人の少女が身を乗り出した。
肩までの少し明るめの茶色の髪は、三つ網をカチューシャのようにしてある彼女は浅木陽雫(アサギ ヒナ)。
クラス一の元気な少女だ。
「ねね。二人は男と女、どっちだと思う!?」
「え。何が?」
「転校生! 今日、うちのクラスに転校生が来るらしいのっ。あたしはやっぱり女の子がいいなー……。笑顔の似合う元気な!」
キラキラと目を輝かせながらそう言う彼女に、先ほどまで髪の毛をいじっていた少女が呆れたように陽雫に視線をやる。
「あんたみたいな女子が増えるなんてゴメンよ。ただでさえ騒がしいって言うのに……」
「何よそれ! そう言う、麗はどっちが良いの?」
「わたし? わたしはやっぱり男よ。大人な男がいいわ」
「……相変わらずだね」
妖艶に微笑む彼女は、朝比奈麗(アサヒナ ウララ)。
肩までのダークブラウンの髪はカールがかかっており、薄いメイクしか施していないその顔はとても大人っぽい。
そんな彼女に呆れたような視線を向けながら、陽雫はこちらに勢いよく振り返る。
その瞳はいつの間にか輝きを取り戻しており、彼女はずいと何故か朔夜に詰め寄った。
胸の前でぎゅっと手を握られ、そのあまりの迫力にのけ反る。