闇夜に真紅の薔薇の咲く
驚愕で声すらあげられない彼女の瞳は、自然とノアールに向けられる。






漆黒の髪に淡い青の瞳。






大鎌を向けられた記憶は未だ新しく、笑った顔など一度としてみたことはない。






やはり無表情で簡単に挨拶するのだろうかと、多少の興味で見つめていると彼は予想外の行動をして見せた。






彼は人懐っこい笑みを浮かべると、ぺこりとお辞儀する。








「初めまして。黒崎伊織(クロサキ イオリ)です。どうぞよろしくお願いします」









顔をあげると、少し恥じらうような笑みを見せ数人の女子が卒倒する。






予想外なそれに麻生を含めた男は若干引きながらも、麻生は的確に指示を出すと男子生徒に倒れた女生徒を保健室まで運びこませ、驚いたように目を見開いた彼らに苦笑を向けてこちらを指さした。








「お前たち双子の席はあそこだ。どちらに座るかは話し合って決めろ」







そんな適当でいいのか。









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