闇夜に真紅の薔薇の咲く
ノアールの見事な猫かぶりに驚愕していた朔夜は、やっとのことで我に返ってそう思う。
朔夜の席は窓側から二番目の列の最後尾だ。
麻生が指したのは席は彼女の両隣りの空席で、必然的に彼女は彼らに挟まれることとなる。
すでに何人かの視線が彼女の身体を容赦なく突き刺しているが、もしかしなくてもまた敵を作ってしまったのだろうか。
うんざりとしたような気分になってため息をつくと、こちらに向かってきた彼らは特に話しあうこともなくノアールは窓側に、ルイはその逆に腰掛ける。
ちらりとノアールに視線をやると、彼は無表情で窓の外を見ており、その光景がまるで絵画のようで思わずまじまじと見つめた。
彼の背景を飾るのは、中庭の桜たち。
桜は今満開で、彼のその冷たい雰囲気と時差舞う可愛らしい桃色の花びらは何とも美しく、思わず感嘆の息を漏らす。
と、視線に気づいたのか彼はこちらに目を向け視線が合うなり眉をひそめた。
先ほどとは全く表情が違う。あの人懐っこそうな笑みはどこへ消えた。
そんなことを思いながら視線をそらすと、逸らした先にルイがおり視線がかちあう。
彼は一瞬驚いたように何度か瞬(マタタ)いたが、次の瞬間には笑顔で手を振られてしまった。
朔夜は愛想笑いを浮かべて手を振りかえし、再び深いため息をついて机に突っ伏す。
昨夜のことは、夢ではなかった。
彼らと自分には間違いなく面識があって、あの悪夢は確かに現実に起こって……。
そして、敵か味方かも分からない彼らはまさかの偽名を使って同じ高校に――しかも、席も隣どうしときた。
これからの学園生活、果たしてどうなるのだろうか。
これから先のことを考えると頭痛を覚え、朔夜は頭を抱えた。
朔夜の席は窓側から二番目の列の最後尾だ。
麻生が指したのは席は彼女の両隣りの空席で、必然的に彼女は彼らに挟まれることとなる。
すでに何人かの視線が彼女の身体を容赦なく突き刺しているが、もしかしなくてもまた敵を作ってしまったのだろうか。
うんざりとしたような気分になってため息をつくと、こちらに向かってきた彼らは特に話しあうこともなくノアールは窓側に、ルイはその逆に腰掛ける。
ちらりとノアールに視線をやると、彼は無表情で窓の外を見ており、その光景がまるで絵画のようで思わずまじまじと見つめた。
彼の背景を飾るのは、中庭の桜たち。
桜は今満開で、彼のその冷たい雰囲気と時差舞う可愛らしい桃色の花びらは何とも美しく、思わず感嘆の息を漏らす。
と、視線に気づいたのか彼はこちらに目を向け視線が合うなり眉をひそめた。
先ほどとは全く表情が違う。あの人懐っこそうな笑みはどこへ消えた。
そんなことを思いながら視線をそらすと、逸らした先にルイがおり視線がかちあう。
彼は一瞬驚いたように何度か瞬(マタタ)いたが、次の瞬間には笑顔で手を振られてしまった。
朔夜は愛想笑いを浮かべて手を振りかえし、再び深いため息をついて机に突っ伏す。
昨夜のことは、夢ではなかった。
彼らと自分には間違いなく面識があって、あの悪夢は確かに現実に起こって……。
そして、敵か味方かも分からない彼らはまさかの偽名を使って同じ高校に――しかも、席も隣どうしときた。
これからの学園生活、果たしてどうなるのだろうか。
これから先のことを考えると頭痛を覚え、朔夜は頭を抱えた。