闇夜に真紅の薔薇の咲く
「男だって。さっき女子たちが騒いでた」
くいっと、親指を立てて後ろを示す陽雫。
その先には同じクラスの美系好きが数人、黄色い悲鳴を上げて騒いでいた。
近くを通る生徒たちは皆、彼女たちと関わりたくないのかかなり距離を取って通り過ぎていく。
それを何とはなしに見つめていた朔夜は、ふと視線を感じて前方を見やる。
そこには見覚えのない男子生徒が一人立っており、視線が合うなり柔らかな微笑を零して手を振られ、まさかそんなことをされるとは思っても見なかった彼女は戸惑いながらもぎこちなく手を振りかえすと彼がクスリと笑みを零したことが分かった。
「知ってる人?」
「ううん。知らない人」
「……じゃあ、何で朔夜手振ってるの?」
「反射?」
「あたしに聞かれても分かんないよー」
あはは、と笑い飛ばす陽雫にそれもそうかと頷いて、男子がいた場所に視線を戻し首をかしげる。
「あれ……?」
なぜなら、そこには誰もいなかったからだ。
先ほどまで男子がいた場所には、数人の女子生徒が固まって楽しげに話しをしている。
あたりを見回したけれど、見知らぬ男子の姿は見えず朔夜は誰だったんだろう、と小首をかしげた。
くいっと、親指を立てて後ろを示す陽雫。
その先には同じクラスの美系好きが数人、黄色い悲鳴を上げて騒いでいた。
近くを通る生徒たちは皆、彼女たちと関わりたくないのかかなり距離を取って通り過ぎていく。
それを何とはなしに見つめていた朔夜は、ふと視線を感じて前方を見やる。
そこには見覚えのない男子生徒が一人立っており、視線が合うなり柔らかな微笑を零して手を振られ、まさかそんなことをされるとは思っても見なかった彼女は戸惑いながらもぎこちなく手を振りかえすと彼がクスリと笑みを零したことが分かった。
「知ってる人?」
「ううん。知らない人」
「……じゃあ、何で朔夜手振ってるの?」
「反射?」
「あたしに聞かれても分かんないよー」
あはは、と笑い飛ばす陽雫にそれもそうかと頷いて、男子がいた場所に視線を戻し首をかしげる。
「あれ……?」
なぜなら、そこには誰もいなかったからだ。
先ほどまで男子がいた場所には、数人の女子生徒が固まって楽しげに話しをしている。
あたりを見回したけれど、見知らぬ男子の姿は見えず朔夜は誰だったんだろう、と小首をかしげた。