むかつくアイツっ!
国枝の妹に裾を掴まれて俺は我に帰る。
「ん、どうした?」
俺はそう聞きながら目線を合わせるためにしゃがみ込む。
「私は佳奈だよ。お兄ちゃんは?」
「海兎。月下 海兎だよ。よろしくな、佳奈。」
髪をくしゃくしゃとすると楽しそうに笑う。
俺からみても佳奈は可愛かった。
これは国枝が可愛がるのもわかるかも。
多分大人になったら美人になるタイプ。
恐るべし国枝家のDNA…。
「伊代ちゃん、今日も公園であそんでいーい?」
「ちょっとだけね」
「うん!」
嬉しそうに笑う佳奈。
そのあと俺達は先生に挨拶をして保育園をでた。